バラの歴史はとてつもなく古く、これまでに沢山の人を虜にしてきました。バラに囲まれたいと願う人は沢山いたようです。
5000万年以上前
この頃の地層からバラの化石が発見される。
紀元前5000年(メソポタミア文明)
エジプトにある墓地のミイラから、バラの花束の遺物が発見される。
日本では仏花にバラはNG(トゲがあるため)ですが、海外ではよく見かけます。
紀元前1900年~紀元前1400年
古代バビロニアの「ギルガメシュ叙事詩」にバラ登場
ギルガメシュが永遠の命を求め旅に出て、その中で「永遠の命を与える草にはトゲがあり、バラのように手を刺すだろう」というくだりがあるそうです。
紀元前1600~前1450年
ミノア文明の遺跡クレタ島のクノッソス遺跡の壁画に描かれたバラは、絵画として最古。
紀元前1世紀頃
クレオパトラはバラ好きで、バラ風呂に入り寝室にはバラの花を敷き詰めていたと伝えられています。
・・絶対にトゲが混ざりこんで痛いと思いますが・・
美貌とバラの香りで誘惑し古代エジプト女王の座を手にしたと言うのですから、バラは武器にもなってしまうのでしょうか。
1世紀
バラ狂いの暴君ネロ登場。
9世紀・・千年の薔薇( ヒルデスハイムのバラ )
815年、ルートヴィヒ1世は狩りに行く時に持参した聖遺物容器を森に忘れ、探しに戻りイヌバラの茂みに引っかかっている容器を発見します。容器をバラの茂みから取り出そうとしますが、とることが出来ません。ルードヴィヒ1世はこれを神のお告げと悟り、薔薇の茂みがある場所ヒルデスハイムに礼拝堂を建てました。 聖マリア大聖堂 です。
ヒルデスハイムは第二次大戦で大きな被害を受け、 聖マリア大聖堂も破壊され薔薇も焼けてしまいましたが、根の部分は無事で8週間後に再び25もの新しい芽をつけました。そのバラは 1000年以上経った 今も生き続けています。
中世に入ると
バラは人を惑わすとされ、一般のバラ栽培は禁止、修道院で薬草として地味に栽培。
15世紀
ボッティチェリが「 プリマヴェーラ 」「ヴィーナスの誕生」を描きます。
「 プリマヴェーラ 」のフローラが撒いているのは勝利する愛を意味するバラ。
「ヴィーナスの誕生」の ヴィーナスから生まれたのがバラ で、バラはヴィーナスの花とされています。
17世紀
マリー・アントワネットは 「花を愛する君に、この花束を贈る」 と、ルイ16世から別邸プチトリアノンを贈られました。ここで、ハーブやバラを植えバラの育種までしていたそうです。
18世紀
ナポレオンの妃ジョセフィーヌはバラ好きで、250種類の薔薇をマルメゾン城の庭に植えていました。世界中からいろいろなバラ集めました。
19世紀
バイエルン王ルードヴィヒ2世は、父の マキシミリアン2世が整備した小島ローゼン・インゼル(薔薇島)に1500本ものバラを植え、バラの香りで島中を充満させました 。この島でバイエルンの薔薇と呼ばれた美貌のエリザベート(シシー)とお会いしていました。
20世紀
モナコのグレース公妃は子供の頃から花が好きで、モナコに嫁いでからも庭に沢山の花を植えています。交通事故でこの世を去ったグレース公妃を偲んでレーニエ大公は、 モナコに彼女の名前を冠したバラ園を作りました。
最近では
ミランダ・カーがピンクの薔薇だらけの中、結婚式を挙げました。ミランダ・カーの名言に「バラはヒマワリにはなれないわ。ヒマワリがバラになることも不可能なの。でも、どんな花にもそれぞれの美があるの。まるで女性のようにね。だから女性達をこう励ましたい。自分のユニークな点も、しっかり受け入れてね。」 ・・・でも、ミランダはバラ・・・(笑)
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