匂いが全くしない嗅覚障害になってしまい、その記録とアロマオイルについてです。
嗅覚障害発覚~
体調を崩し熱が出て治りかけに、普段使用しているフェイスクリームの香りがしない事に気づきました。おかしいなと他の匂いのしそうな物に鼻を近づけても全く匂いがしません。アロマオイルも試してみましたが全滅。無臭の世界が始まりました。
味覚はありましたし体調もいまいちで料理もほぼしていない生活だったので、臭いがしないのは突然なのか徐々になのかも気づきませんでした。
嗅神経は皮膚のように徐々に生まれ変わって再生するはずなので、そのうち治ると思って何もしていませんでした。
2週間後
タイ土産のヤードムを何気なく鼻に近づけると強烈なメンソールの匂いを感じました。
試しにアロマオイルの匂いも嗅いでみました。匂いの強そうなティーツリー、イランイラン、シトロネラ、ベチパー、他に好きな香りのラベンダー、後はすみれ等が入ったお気に入りのフレグランスの匂いがうっすら香ります。イランイランとラベンダーはちょっと違う匂いに感じました。柑橘系は無臭。
アロマ系以外の物はまだ全く匂いはしません。そして匂いのした後もう一度アロマの匂いを嗅いでも臭いはしませんでした。
・数日間アロマを試してみると、その日によって匂いがしたりしなかったり、強烈だったヤードムも匂いがする日としない日がありました。
3~4週間目
ほんの少しづつではあるけどフェイスクリームの匂いが分る程度で、あとは一進一退の日々。キムチなどの強烈なものでも食べ物の匂いはない。悪臭は全く感じることができない。
・思い出した時にヤードム、アロマの匂いを嗅ぐ。アロマオイルの匂いのする種類が少し増えていく。
1か月後
魚の生ごみの匂いが分った時があり、クサいのに嬉しいという。。。
意識すれば、少しづつ回復はしているような?でも悪臭や柔軟剤などの人工的なニオイは全くしない。食べ物は鼻を近づけると何とかうっすら香る程度。
・思い出した時にヤードム、アロマの匂いを嗅ぐ。
2か月後
アロマオイルの柑橘系の匂いが分かる。特にオレンジ、レモンは弱い。
たばこの煙さをたまに感じる。食べ物は鼻を近づけるとにおう。
コーヒーを淹れている匂いが離れている時に香ってきた。
出かけた時に周りの人より何テンポかずれて、焼肉屋の匂いを感じた。次の日は浅草に行ってみるといろんな匂いが分る。ゴマ油、ウナギ、焼肉など飲食店の匂いを感じた。びんつけ油の甘い(バニラ)ニオイも。。。浅草は匂いが多い!
治ってきている実感を感じているが悪臭はまだ弱い。人工的な匂いもまだ弱い。
・嗅覚障害に良さげな亜鉛のサプリを飲み始めた。
・思い出した時にヤードム、アロマの匂いをかぐ。
・日々なるべく意識していろんなものに鼻を近づけて匂いを嗅ぐようにする。
嗅覚障害になって実感した事
日々生活していくうえでクサい臭いがしないのは不自由
今年の夏は特に暑かったので調理したものが傷んでいないか心配になったりしたがニオイでは分かりません。汗をかいても臭いが分りません。洗濯物を天気の悪い時に部屋干ししたけど、悪臭は漂っていないのか分かりません。悪臭がするところにずっと居ても分かりません。
良い匂いがしないのは実生活で不便はない、悪臭は不快だが危険を察知するには本当に大事。
アロマオイルの香りから復活していく
刺激のあるアロマオイルの匂い~ソフトなアロマオイルの匂い~好みの香りのフェイスクリームの匂い~うっすら食べ物の匂い~食べ物の匂い~うっすら悪臭、人口的な香り、こんな順で回復中。
キムチなどの匂いの強い食べ物もなかなか臭いは復活せず、アロマオイルの匂いは早い段階から徐々にニオイ復活。
プルースト効果(特定の匂いから過去の記憶がよみがえる)というものがある。これは好きな匂いの方が記憶に残りやすいと思うので、良いニオイの方が記憶に沢山残っていて早く蘇り、臭いニオイは時間がかかるのかもしれない。
嗅覚障害とアロマ
嗅覚障害にはアロマの匂いを数種類毎日嗅ぐと良い
嗅覚障害にはアロマの匂いを嗅ぐと良いと頭の片隅にあったので、思い出した時にアロマの瓶のふたを開けて匂いをかぐようにしていた。嗅覚トレーニングのやり方は生活の木ライブラリーで確認することができます。
生活の木ライブラリー
ニオイの入力が必須
嗅覚は再生するけど、匂いの入力が必用
プルースト効果で記憶に残っているニオイが存在する。自分の好きな香りが海馬に記憶されているのなら、アロマオイルに限らず(人のニオイの好みはそれぞれなので)好きな匂いの方が復活しやすいかもしれないと思いました。意識的にいろんな匂いを取り込むようにと、気づくたびに物の匂いを嗅ぐ事を意識するようにした。考えてみると早い段階でニオイが分かるようになったフェイスクリームのニオイはかなり好きな香りで使うたびにクンクンしていました。
後日、東京大学大学院医学系研究科 山岨 達也氏、東京大学医学部附属病院 菊田 周氏の論文を見つけました。
新しく生まれた嗅細胞は匂い入力がないと、既存の神経回路に組み込まれずに細胞死に至ることをマウスにおいて見つけました。さらに新生した嗅細胞の生死が、神経細胞が生まれてから7~14日目に匂い入力があったか、なかったかによって決められていることを発見しました。
さらに詳しく調べていくと、嗅覚障害は正常に戻らない場合もあるかもしれない等言われていたりもするようですし、味覚、嗅覚共に失っている状態だとまた状況は違うかもしれません。
タイのヤードム
タイでは眠気覚まし、鼻づまり、気分転換、暑さ対策などに使っているそうです。
ヤードムの成分はメンソール、ユーカリ、カンファーがメイン。ミント、ユーカリ、樟脳ですので、どれも刺激が強めの匂いです。アロマオイル単品よりさらに臭いが強いので、臭いを感じやすかったのでしょう。
まとめ
アロマオイルで嗅覚トレーニングをする
アロマオイル(精油)は植物の香り成分が濃縮されているため、キムチなどの匂いの強い食品よりニオイを感じやすいのかもしれない。その中でもミントやユーカリ、シトロネラなどは特に刺激臭もあるので感知しやすいと思う。
嗅覚トレーニングではユーカリ、クローブ、レモン、ラベンダーを使うようですが、私の場合はレモンよりオレンジの方が香りを判別しやすかった。
アロマオイルが家になくても、防虫剤の樟脳、キャンプの虫よけのシトロネラのキャンドル、タイガーバーム。。他にも代用できそうなものがありそう。
色々な匂いを嗅ぐ
匂いが全くしなくても嗅神経は生まれ変わると思い、最初は何もしていませんでした。ですが、生まれ変わった時に匂いを取り込まなければ、また嗅神経は死んでしまうとの事。
ヤードムをきっかけに匂いを嗅ぐようにはしましたが、例えにおわなくても毎日何かしらの匂いを嗅ぐ習慣づけをするのが良いと思いました。臭いは人工的なものより原料が自然なものの方が匂いやすかったです。
匂いを感じやすいと思った食品はみそ、しょうゆ、酢などの調味料が多かったです。
亜鉛のサプリを飲む
飲み始めて効いているかははっきりとは分かりませんが、亜鉛不足で嗅覚を感じにくくなることもあるそうです。
アロマオイルを使用するようになってから香りに興味を持つようになったので、嗅覚障害で起こった匂いの変化は興味深い部分もありました。
アロマオイルで嗅覚トレーニングを勧めるのは、一般的な臭いより感じやすいためと納得もできました。
日々の体調により臭いも弱くなったりする日もあります。嗅覚が劣っていく年齢でもあるのですが、意識的に外から刺激を与え五感を磨き続ける事は大切と実感もしました。
良い匂いは人生を豊かにするため、悪臭は危険察知のためになければならないもの。
自己責任でニオイを感じていく変化を知りたかったので病院へは行かずに過ぎていきましたが、早い段階から病院へ行った場合の治り方は分かりません。